千里中央駅前クリニック
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EPA足りていますか?
・・・ EPA製剤と、EPA/AA比 ・・・

 
 動脈硬化予防に欠かせない n-3系不飽和脂肪酸 「EPA」             

  EPAは、動脈硬化予防に欠かせない n-3系 不飽和脂肪酸の一種です。DHAとともに魚(特に青魚)に多く含まれている油で、
 血管の柔軟性を保つ、血液中の脂質を改善する、血小板の凝集を抑制するなど、動脈硬化の予防に働く良質の脂肪酸です。

  もともとは、魚を主食とするイヌイット(エスキモー)が、血中EPA濃度が高く、心疾患の発症が少ないというグリーンランドの疫学
 調査からEPAの有用性が注目され始めました。(図1)
 



(図1)Dyerberg J, et al. Lancet 1978;2:117-9 Dyerberg J, et al. Scand J Clin Lab Invest 1982;42 (suppl 161):7-13
Bang H.O, et al. Am J Clin Nutr 1980;33:2657-61より改変

 



 日本人の食生活の変化                                      


 近年、食生活の欧米化などにより、日本人の脂質の摂取量が増えています。しかし、肉類の摂取が増えて魚の摂取量が減少して
 いるために、相対的にEPAの摂取量が低下しています。(図2)


(図2)「国民栄養の現状」レポート, 国立健康・栄養研究所, 2002年調査



 このような食生活の変化(EPA摂取割合の低下)に伴い、脳梗塞や虚血性心疾患等の重大な病気が増加していることが明らかに
 なっており(図3)、生活習慣の改善、特に食事中の脂肪の「質」を見直してEPA摂取を増やすことが重要と考えられています。


(図3)厚生統計協会:国民衛生の動向,厚生の指標36:48,1989




 EPAは青魚に多く含まれています                                     
 
 EPAは、青魚に多く含まれています。魚の種類によって含有量は変わりますので、以下を参考に毎日の食卓に取り入れて
 みましょう。「おかずは肉より魚」がキーワードです。


(図5)魚別のEPA含有量 五訂増補 日本食品脂溶性成分表(2005年)より




 EPAのお薬があります                                     
 
 EPAは、上記のような魚や、サプリメントで補給するほか、EPA製剤(処方薬)としても販売されています。
 脂質異常症の方や、頸動脈エコーで動脈硬化を指摘されている方、心筋梗塞や脳卒中などの既往がある方などは、保険適応で
 高純度のEPA製剤の処方を受けることができます。

 

(図6)高純度EPA製剤の製造過程

 現在、健康食品でEPAを摂取されている方も、より信頼性の高い医薬品クオリティのEPAを、市販の健康食品より安価に服用
 することも可能ですので、一度、かかりつけ医療機関でご相談してみてはいかがでしょうか。




 血中のEPA/AA比が動脈硬化の指標として注目されています              

 最近、この「EPA」と、「AA(アラキドン酸)」の血中の割合(EPA/AA比)が、動脈硬化の指標のひとつとして注目されています。
 AAは、一部の植物油や肉類等に多く含まれるアラキドン酸(n-6系 不飽和脂肪酸のひとつ)で、多く摂りすぎると炎症や動脈硬化
 を促進することがわかっています。
 EPA/AA比が低いと、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)、脳卒中等のリスクが上昇することが、さまざまな研究で明らかにされて
 います。

 EPA/AA比は、健康保険を利用した血液検査で簡単に調べることができ、また、EPAの補給によりEPA/AA比の改善が期待
 できます。(当クリニックでも検査可能です。)


 ★高脂血症患者を対象とした大規模臨床試験JELIS 2次予防サブ解析
・・・
 冠動脈疾患の既往がある症例のEPA/AA比と冠動脈イベント発症率を解析したところ、EPA/AA比が高 いほどリスクが低い傾向が
 みられた。また、突然心臓死または致死性/非致死性心筋梗塞は、EPA/AA比が低い群に比べてイベント発症リスクは有意に
 42%低下した。(図7)

(図7)Matsuzaki M, et al. Circulation Journal 2009 ;73 :1283より

【JELIS試験概要
 スタチン系薬剤(プラバスタチン10mg/日又はシンバスタチン5mg/日)を服用している高脂血症 の患者18,645名(一次予防14,981名、二次予防3,664名)を対象に、
 その約半数に高純度EPA製剤1,800mg/日を追加投与し、約5 年間の長期にわたり血清脂質、EPA/AA比、心臓疾患や脳卒中の発症等について調査した
 大規模臨床研究。


 資料提供:持田製薬株式会社



 ★当クリニック 動脈硬化予防専門外来のご案内は >> こちらをご覧ください。

 ★EPA/AA比の測定 および EPA製剤のご相談は、当クリニック 内分泌内科 にて承っております。
 
  担当医師のプロフィールはこちら >> 
  ・梶本 佳孝 院長 (元・大阪市立大学 客員教授、日本内分泌学会代議員)
  ・前田 和久 医師 (大阪大学大学院 生体機能補完医学講座 准教授)
  ・平井 孝一 医師 (大阪大学大学院 内分泌・代謝内科学)




  

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